第28回視覚障害リハビリテーション研究発表大会

岩手山の稜線を模した大会シンボルマーク 盛岡2019

開催のごあいさつ


 大会開催に手を挙げたきっかけは「東日本大震災の教訓をしっかり伝え、残したい」という思いでした。日本はこれまでも度々自然災害に見舞われています。今年9月に神戸で開催された第27回視覚障害リハビリテーション研究発表大会の直前だけでも「安全と信じていた関西国際空港の孤立」や「北海道全域のブラックアウト」が生じており、3.11の教訓は本当に生かされていたのだろうかと心配になります。特に災害弱者、情報弱者になりやすい視覚障害者の安全確保を考えた時、要支援者登録や福祉避難所の準備は未だに不十分ですので、しっかりと対策を確立しておかなければなりません。
 また、視覚障害リハビリテーション(視覚リハ)には大きな地域差があり、東日本大震災の被災地を含む北東北もこれから急速な普及が望まれている地域です。これらの地域の視覚リハを盛り上げるために、岩手県視覚障害者福祉協会理事長の及川清隆氏・岩手県眼科医会会長の森敏郎先生に大会副会長としてご協力をいただき、プレ企画などで連携を深めながら、盛岡大会の準備をしてきております。
 盛岡大会のテーマは「視覚リハの最先端と最前線」です。
 神戸大会は、世界最先端の研究がもたらす近未来とその限界をも わかりやすく可視化してくれました。そして、日本全国の視覚リハの推進に勢いをつけてくれました。続く盛岡では「神戸大会以降も日々進歩する最先端の情報を当事者のみなさんにお知らせすること」「視覚リハの最前線、足元の活性化」を目指します。
 特別講演は、福島県ロービジョンネットワークの八子恵子先生にお願いしました。最前線である地域での視覚リハの立ち上げから、将来の展望までをお聞きできると思います。
 シンポジウムなどの大会プログラムは、プレ企画に参加した当事者・支援者双方の意見から「就労」などを取り上げます。また、災害対策についても一緒に考えます。そして例年通り、最新の支援機器が勢ぞろいします。
 懇親会では被災地の郷土料理や地酒もお楽しみいただきます。(たくさん食べて飲んでいただくことが復興支援にもなります。)
 多くのかたの参加による日々の活動発表と活発な討論が視覚リハの最前線に活力を与え、地域の視覚リハを育てますので、2019年7月26日(金)から28日(日)は是非、盛岡大会にご参加ください。大会スタッフ全員でお待ちしています。

2018年10月
第28回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
大会長 佐渡 一成


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